完全変態

 

 

 

 

完全変態とは・・・ものすごく変態な人、という意味ではありません(笑)

 

 

完全変態、とは昆虫の変態の一種です。チョウはその代表ですね。

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蝶や蛾は、卵からイモムシが生まれてきて、それがサナギとなり、サナギから成長した蝶や蛾に姿が変わります。

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サナギになる時、一度彼らはドロドロの液体になります。

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イモムシさんは足がたくさんありますよね。身体も長いですよね。でも大人のチョウにはその長さは必要ありません。サナギの中では、まず不要な複数の足、長い身体の皮膚や筋肉は溶けて、成虫の羽などの栄養素になります。

 

初期段階のサナギは、壊されたパーツの状態、つまり、溶けた幼虫の液体で満たされていますが、時間の経過とともに、成虫の柔らかいパーツとして再構成されていく。

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はたから見れば、じっとしていて何の変化も無いように見えますが、実は中では色々と大変な事が起きているわけです。

 

 

今日は、なぜ急にこんな話を・・・(笑)

 

 

はい・・・。実は今朝、犬の散歩をしていた時に、脳裏にやってきた言葉が、ソレだったからです(笑)

 

そして、この「完全変態」は、人間にも言えることだなぁと腑に落ち、深い思考に入りました。

 

 

お家に成長期のお子さんがいらっしゃると、納得していただけると思うのですが、小学生のころがイモムシ君だとすると、中高生はまさにサナギの時期ですよね。

 

そう、彼らは今、まさにサナギの中でドロドロの完全変態中ということです・・・。

 

 

思春期に口数が減っても・・・何もしていないように見えても・・・。彼らの中では実は大変な変化が起きている。

 

あんなに可愛かったイモムシ君(笑)しかし、いつの日にか、また以前の可愛いイモムシ君に戻る・・という事はないんですね。そう、彼らはまさに進化中だからです。

 

可愛いイモムシ君になるという事は、退化であり、自然の摂理に反しています・・・。

 

 

サナギの先がアゲハチョウになるのか、蛾になるのか、はたまた、かつて見たこともない様な虫になるのかは、成虫になるまでわかりません。

 

しかし、彼らにとって自然なあるべき姿になってサナギから出てくる。

 

 

親がチョウだったとしても、子供が自分と同じ柄のチョウになるとは限らないので、自分の既成概念は手放して、「サナギの中でものすごい変化の真っ最中なんだな」と思っていたらいいんだと腑に落ちたお散歩瞑想でした。

 

本当の、自分で生きるための、

ドロドロの期間・・・。

 

 

どんな成虫になるのかを本人に任せれば、親の心労はなくなりますよね。心労があるとすれば、それは無意識下でコントロールしているという事ですから、いづれにしても手放す事になります。

 

どう考えても子供世代は、親の想像できる範疇を超えて飛躍します。これまでもそうやって進化してきました。破壊と再生はセットですが、その破壊とは「親の既成概念の崩壊」でもあります。

 

ドロドロの後は、きっと見たこともない面白い生物が出てくるでしょうね。だから、サナギは放っておこう。

 

 

それは見放す、というのとは違って…

 

 

相手を信じて手放している、ということ。そしてこの場合の信じる、とは

 

 

成長にかかる時間も、どんな選択をするのかも、完全に相手に委ねている、ということ。

 

 

それには、自分の中の『善悪』の判断を手放す作業が不可欠なんですよ。ジャッジのない世界に自分自身が住んでいれば、目の前の人が何をしていても全てが祝福ですから。

 

家族は互いに学び合うソウルメイトですから、私はこうやって全てを自分の進化の材料にしています。

 

 

ちなみに、大人になった蝶は、サナギの中でドロドロになって、別人になって出てきますが、実はイモムシの頃の記憶は残っているそうですよ。それを知ってかなり驚きましたが、感慨深かったです。