イトオテルミーの療術師の資格の勉強を始めると、まず沢山の教本と、講義を収めたDVDをいただきます。
60回の実技実習のほかに、数回の学科試験や、13回の講義レポートを提出したりするのですが、この頂いた教本の中に、「イトオテルミーの原著紹介」という57ページの書籍があります。
この本については、文体が昔のもので大変難解であり、またDVDの中に同タイトルの講義が2巻在るため、講義には大変惹き込まれたのですが、恥ずかしながら教材は熟読していなかったのです。
けれど…実はこの本の中に、イトオテルミーの真髄がありました。
そのことを、本当に理解して療術をしている方は…どのくらいいらっしゃるのだろうか…と思います。イトオテルミーは、それをこそ、伝えていく…という感覚が、本当は大切なのではないかな、と個人的には思いました。
医学博士であった、創始者の伊藤金逸先生の、全五巻(1892ページ)に及ぶ、先生の脳裡の中にしかない新論、発明生理移動病理学は、昭和初期の刊行です。
内容は医科学書、しかも文語体の記述であり、医学の専門の先生ですら難解で読みにくいものであるとのことでした。これをこのまま現代語訳して刊行して欲しいのですが、金逸博士亡き今、先生の意を真に理解して翻訳するのは容易でないと思われ、それは今だ叶っていません。
実は、レイキも同じで、臼井甕男先生の臼井靈氣療法も、当時の臼井先生が伝えたそのままを全て再現して、一般に伝える事は、現在ではできていないわけです。
伊藤金逸博士と、臼井甕男先生の悟られた境地というのは、私は「同じ」だと思っていて、お二方共に、真に民を救いたいというお気持ちと、共に長い断食の末に天啓を受けて、これらの療法を世に出しています。
そして、「靈氣エネルギー」も「テルミー線を用いた温熱療法」も、実は肉体や精神に同じことが起きている…と私は思っています。
今回、私自身が帯状疱疹になり、藁をもすがる思いでテルミー線に火をつけ、仙骨に熱を入れた時、「生き返った…」と思いました。
しかしそれには、理論があり、金逸博士がその様にテルミーを創られたのだと、この本を読んで思いました。
こちらは、全五巻の原著から、東京大学法学士の長嶋光先生が、抜粋して原文のまま、ところどころで現代文で長嶋先生の解説を交えて紹介しているものです。
原文のままの金逸博士の文章は、正直理解するのに苦労しますし、そのままを理解…など…到底できはしないのですが、それでも感じる事はできます。
本当は、全五巻を全て現代文に翻訳して、療術師に配ってもらいたいし、それでこそ後世の人々に伝えられるものがあるのではないか、と思います。金逸博士の悟りは、昭和初期には伝わらなかった内容かもしれませんが、今の世ならばどうでしょうか。
西洋医学、代替療法、物理学、心理学、量子力学、スピリチュアル、そんな別々の学問から、分離の観点で語ってきた「それ」が、実はみな同じ一つの山を昇っていたのだと知る事となった今ならば…。
それらは全て一つの、同じ宇宙の真理を伝えるものであったのだと、互いに分かり合える、むしろ今の時代にこそ、ストレートに受け入れられる内容であると思います。
イトオテルミーはただの健康療法ではありません。宇宙の真理を体感された一人のお医者さんによってつくられた、心身一体エネルギー療法であると思います。
この、原著紹介の文体から、私のつたない理解力で、お伝え出来ることは少ないかもしれませんが、これから少しずつ、少しずつ、自分でもゆっくり咀嚼しながら、自分の理解の為にも、ブログに書き起こしていきたいなと思っています。