死生観のシフト

 

 

 

 

 

鬼滅の刃21巻が発売されましたね。

昨夜は何度も何度も読み返しました。

 

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カバーを外した絵をご覧になった方もいらっしゃるでしょうか。ゆしろーさん…(涙)

 

 

この先は、ネタばれになるかもしれないので、まだ読まれていない方は、読まないでくださいね。

 

 

 

今回は、このセリフに尽きます・・・

 

 

 

 

「僕が何の為に生まれたかなんて

そんなの自分でちゃんとわかってるよ

僕は 幸せになる為に生まれてきたんだ」

 

 

 

号泣です。

と同時に「良かった・・・」と安堵しました。そして号泣は止まず・・・.°(ಗдಗ。)°.

 

 

彼がそう断言できたこと、生を全うしたこと、若くしてここにたどり着いていたのが、本当に素晴らしいと思いました。

 

 

心から尊敬します。

 

 

 

「幸せになるために生まれてきた」

 

これは、億万長者になって幸せを感じるとか、夢を叶えて幸せになる、という感覚とは真逆の事を表しています。

 

それだと、あくまでも「外側に自分を幸せに感じさせる何か」が存在し、「それに向かって必死に手を伸ばしている状態」と言えます。

 

つまり、「それを手にすれば自分は幸せになれる」だから「今はそれを手にしていないから幸せではない」…常に欠乏感を感じて生きているんです。

 

 

 

彼が語った「幸せになるために生まれてきた」

 

は、「幸せを感じる自分になるために」「幸せを享受できる自分になるために」という事なんだと思います。

 

彼は、ある戦いを境に本当の自分を思い出しました。そして、幸せを受け取れる自分になり、人生が反転しました。

 

 

この世の多くの人は、なかなか幸せを感じることができず、自分が幸せであるとは受け取りません。

 

 

それは、「心の箱」というものがあるとすれば、これまでの人生の中で受けた様々な出来事、傷ついた心、あきらめ、などがあって、「心の箱に穴が空いている」状態です。

 

 

幸せはいつも、どの瞬間にも、溢れているのですが、心の箱の穴だらけだと、それを素通りさせてしまうため、「幸せじゃない」と感じてしまうのです。幸せだなんてそんな事思えないのです。こぼれてしまっているから感じない、それは有るはずない、となります。

 

 

だから、やはり箱の穴に気づき、その穴を自分で修復していくこと、なんです。

 

それを、彼は、やったんですね。

 

自分が何者かを真に思い出した彼は、その後は心の箱で幸せを感じ、己の命を全うした。

 

 

とても深いストーリーです。

 

 

例えば、余命宣告された方が、絶望感に打ちひしがれながらもその生を受け入れた時、悟りのような境地になったり、残された僅かな日々を小さな幸せに気づき、感謝を感じ、生命を輝かせる…身近な存在でその様な姿を感じた方もいらっしゃると思いますし、間接的に映画やテレビのストーリーなどでも見たりしますよね。

 

 

究極の状態が、本質を掴ませる。しかし、そうならないとなかなかその境地で生きることはできない。

 

 

けれど、鬼滅の刃のこの彼は、この若さで、生きながらにして、ここまで辿り着いたんですよ…だから自分の人生に一ミリの後悔も無いと胸を張れるのです。凄くないですか。

 

 

彼の様な人生を見せられると、あらためて自分の生き方を考えます。昨日からそんな時間を過ごしています。鬼滅の刃には、毎回深い内省のキッカケをいただきます。

 

彼だけでなく、鬼殺隊の隊士はみんな、死ぬことへの恐れを超えている…というか。みんな生命の美しさを知っていて、迷いなくそれを全うするんですよね。感動します。

 

 

「死への恐れ」・・・は、人類の中に根深くある集合意識ですが、この概念が何においても全てフィルターをかけてしまい、多くの人がこのフィルター越しに自分の人生を送る事になります。

 

 

死生観で見える世界が全く変わります。

 

 

死への恐れがなくなった時、魂の視点で生きる、となります。

 

 

鬼滅の刃は、少年漫画ですが、社会現象になりました。この世界観が当たり前に受け入れられる世の中になり、少なくとも日本人の「死生観」については、集合意識に大きな変化が生まれそうです。

 

 

大きな「制限」を生む、根源的な恐れがシフトしたときは、人生が反転します。

 

 

 

鬼滅の刃、、本当にすごい作品です。

この世界観を当たり前に育つのだから、今後そんな子供たちが作っていく世界は、ずっと軽やかで、本質的なものがわかっている世界になります。喜ばしいことです。